たのしい遊びの紹介や、ゲームや、好きなアニメやおもちゃなどの情報が満載のユーチューブが、幼い子供たちにとても人気と聞いています。
保育者の私としては、「映像の子どもたちに与えるデメリット」を先に思い、教育上の観点でユーチューブを判断していました。
中学生の子どもたちの、大きくなった時のなりたい職業に、ユーチューバーが人気になっているらしいのです。
73歳になった私には、映画やラジオやテレビや新聞がお馴染みで、「ユーチューブに縁がない!」と思っていました。
ある日、近所に住んでいる汽車ぽっぽの卒園生が訪ねてきて、
「スマホの小さい画面では、老眼にみにくいでしょう・・」と言って、ユーチューブとテレビを繋げる周辺機器をプレゼントしてくれました。
試しにユーチューブのチャンネンルを探ってみていると、辻井伸行さんのピアノ演奏の動画がありました。
それは、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番ハ単調作品18番、私の大好きな曲です。
34分にわたる演奏を、ピアノやバイオリンや吹奏楽や太鼓の人たちのあらゆる角度での映像でした。
まるで、演奏会場の特等席にいるような気分や錯覚になりました。
イギリスのロイヤル・リバプールフィルハーモニー管弦楽団との共演で、BBC放送の著作権の配信でした。
こんな本格的な音楽が聴けることに、すごいなぁ~とました。
もちろんイギリスに行ったことはないし、ロイヤルリバプールフィルハーモニー管弦楽団の演奏を観に行ったことなどありません。
けれど、ユーチューブを紐解くと、飛行機に乗らなくていいいし、チケットも買わなくても、身近に演奏が楽しめるのです。
驚きとともに、ユーチューブが、ありがたく思えてきました。
小さい子に及ぼす影響は、周りの大人が対処するとして、
高齢の方、足のお悪い方、外出できない事情を抱えた社会的弱者の方々にとって、このユーチューブは、その方々の望みを叶え、趣味を膨らましてくれたり、生活を豊かにしてくれるものに違いないと、思うようになりました。
辻井伸行さんのピアノ演奏曲が終わっても、画面の聴衆の方たちと同じように、感激の拍手を止められない私でした。