40年近く絵本の読み聞かせをしていますが、心に残る絵本の1冊に、「パンのかけらとちいさなあくま」があります。
物語は・・・
小さな悪魔は、貧乏なきこりからパンのかけらを盗んで得意になっていましたが、大きな悪魔たちにたしなめられ、おわびに、きこりが借りている役に立たない沼地を、畑に変えることにしました。小さな悪魔は、大きな木をひっこぬき、沼の水を飲みほして、見事な麦畑にします。
物語が進んでいくと、読んでもらっている子どもたちは、いつしか、小さな悪魔は自分と重なってきます。
幼い子どもたちにとって、いけないことをしても、自分では悪いことをしている自覚は殆どあまりありません。
「君のしたことは、いけないんだよ」と、大きな悪魔に言われて、小さな悪魔は気づきますが、丁度、私たち保育者が、「あなたのしたことは、いけないことです」とたしなめる場面と、この物語と重なります。
そして、大きな悪魔たちは、「謝って、償いをしろ!」と言い、そして、お詫びのしるしに、「木こりに役立つことをして来い」と教えます。
謝るということは、こうするのだよと具体的に教えてくれています。
読み終わった時の清々しさは、本当に心に残ります。
詳しいストーリはこちらで